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(仮訳)
原則9 企業は、環境に優しい技術の開発と普及を奨励すべきである
環境に優しい技術とは
「アジェンダ21(PDF)」(英語)の定義によると、環境上適正な技術とは、環境を保護し、より汚染が少なく、あらゆる資源をより持続可能な方法で利用し、より多くの廃棄物や製品を再利用し、また、代替対象となった技術よりも好ましい方法で残留廃棄物を取り扱わなくてはならないとされています。これには、多様にあるよりクリーンな生産過程や汚染防止技術だけでなく、末端処理技術やモニタリング技術などが挙げられ、さらにノウハウ、手順、財、サービス、設備に加えて組織的なマネジメント手段を備えたトータル・システムであると考えることができます。資源を効率的に利用しない生産工程は残留物の発生とゴミの廃棄につながるのに対し、環境上適正な技術を応用すれば、日常業務の非効率や環境汚染物質の排出、労働者が受ける有害物質の被害、技術的な問題による大惨事のリスクを減らすことができます。
環境にやさしい技術の開発と普及による主な利点
環境にやさしい技術がもたらす主な利点は下記のとおりです。
- 環境にやさしい技術の導入は、企業が原材料の使用量を減らし、効率を高めるのに役立ちます。
- 技術革新は新たなビジネスチャンスを作り出し、企業の総合競争力を高めることにもつながります。
- より効率的かつクリーンに原材料を使用する技術を応用すれば、大部分の企業が経済面、環境面での長期的な利益を生むことができます。
企業は、環境にやさしい技術の利用と普及を下記のように推進することができます。
- 事業の基礎となる工場敷地や事業単位における技術の改善は、(i) 生産プロセスまたは生産手法を変えること、(ii) 投入する資材を変えること、(iii) 製品に変更を施すこと、 (iv) 現場の資材を再利用すること、により、達成することができるでしょう。
戦略レベルで技術改善を図るアプローチとしては、下記が挙げられます。
- 環境上適正な技術の利用に関して全社もしくは個々で企業方針を確立すること
- かかる技術がもたらす環境パフォーマンスや利益の情報を、ステークホルダーが入手できるようにすること
- 研究開発の照準を「サステナブルデザイン」に合わせること
- 新技術・製品の開発にライフサイクルアセスメント(LCA)を利用すること
- 環境技術アセスメント(EnTA)を導入すること
- サプライヤーと請負業者に関する投資基準と調達方針を検討し、最低限の環境基準を入札条件に盛り込むようにすること
- 産業パートナーと協力して、「利用可能な最高の技術」を他の組織でも利用できるようにすること
(最終更新:2010年11月22日)