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(仮訳)
労働
労働原則の起源
国連グローバル・コンパクトの4つの労働原則は、「労働における基本的原則および権利に関する国際労働機関(ILO)宣言」(日本語)をその由来としています。この宣言は、1998年に世界中(当該年は177ヶ国)の政府、雇用者、労働者が一堂に会す三極会議として知られる、年次の国際労働会議(ILO総会)にて採択されました。宣言はILO全加盟国に対し、ILO宣言の基礎となっている中核条約に沿った原則の適用を呼びかけています。経済発展の度合い、文化的価値観、または関連するILO条約の批准いかんに関わらず、すべての国々がこれら基本的な原則と権利を尊重、推進、実現する義務を負うということについては、すでにコンセンサスができ上がっています。2003年にフランスのエビアンで開催されたG8サミットでは、先進工業諸国の指導者が企業に対し、他の当事者と協力して宣言の実践を図るよう促しました。
ILO宣言で特定された原則と権利は、国連グローバル・コンパクトの労働に関する部分を構成しています。具体的には、下記のとおりです。
- 労働者と雇用者の結社の自由権、および、団体交渉権についての実効的な承認を誠実に促進、実現すること
- あらゆる形態の強制労働および強制的労働の排除に努めること
- 児童労働を実効的に廃止すること
- 雇用と職業に関する差別を撤廃すること
ILOは国連グローバル・コンパクトを通じ、これらの原則に対するビジネス業界からの支持を得ることを目指しています。労働原則は、職場の基本的原則を取り扱うものであり、企業にとっては普遍的に受け入れられたこのような価値を受け入れ、これを全社レベルで適用することが課題となります。